テニスコートのメンテナンス
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クレーコートのメンテナンス
クレーコートは、ご使用いただくにあたり、管理上必要とされる「日頃のメンテナンス」があります。
メンテナンス不足は、クレーコートを使い心地の悪いものにしてしまいます。 学校のクラブ活動や、営業用として利用されるテニスクラブのように、毎日使用される環境にあるクレーコートの場合は、プレーの前後に行われる散水やブラッシングが、メンテナンスとしてかなり効果を上げることになりますし、プレーすること自体もメンテナンスの一部となり得ます。
その反面、会社や特定団体の厚生施設の一部となっている場合等、頻繁に使用されないコートの場合は、メンテナンスが十分行き届かず、せっかくのクレーコートが、使用したいときに良い状況でなかったり、極端な場合(数ヶ月放置しておく等)には改修を必要とする場合もあります。しかし、頻繁に使用しないコートであっても、天候やコート表面の状況に応じた、ちょっとしたメンテナンスを行うことで、「健康的な」クレーコートを維持することができます。
「面倒だな・・・。」と思われる方もあるかもしれません。しかし、「体に優しい」クレーコートと長いお付き合いを続けていただくため、この「メンテナンス」は、とても大切なことなのです。 みなさんの大切なクレーコートがいつも健康で、みなさん自身の健康管理や楽しいレクリエーションのお手伝いができることを願って、このメモを送ります。
クラック(亀裂)
クレーコートは、乾燥することにより土が収縮し、クラック(亀裂)が生じます。
特に、施工直後は、土の締め固めを十分にできないため、施工後ある程度の期間を過ぎたコートに比べると、少し大きめであることが多いようです。また、乾燥によって表面硬度が増大しますが、このような状態のときは、運動による衝撃や摩擦によって、表面が破壊されやすくなります。
これらの対処法として、3つの基本的な方法があります。
散水 |
ローラー転圧 |
ブラッシング |
この3つを効果的に実施することにより、上記のようなコートの破壊を防止することができます。
散水について
プレーするとき
クレーコートは、できるだけ、少し湿った状態で使用してください。
乾燥の状況によっては、表面を破壊する原因となります。プレーをする前の散水を心がけてください。
コート表面が白く乾燥し、乾燥面の厚さが1cmを超える場合は、プレー前、プレー中を問わず、プレーに差し支えない程度に散水してください。
プレーしないとき
前述のとおり、コートが乾燥するとクラックが起こります。
コートの乾燥は、気温、湿度、風等の影響によるものです。ですから、乾燥の度合いや早さは、コートのある地域の気象環境によっても違いますし、四季によっても変わります。夏場、気温が高く風通しがよい場合等は、3~4日に1度は十分な散水が必要です。所々に水たまりができるくらいの散水を実施してください。また、コート表面に細いクラックが生じたときには、できるだけ早い時期に、散水してください。
クレーコートの良い状況を保ち、プレーするためにより良い状況にあるのは、土が約8~15%の水分を含んでいるときです。普通にテニスを楽しむ方には、このベストコンディションを判断することは難しいと思われますが、昼休みやコートのそばを通るときなど、ときどきコート内を少し歩いて乾燥の状況を見ていれば、それほど判りにくいものではなく、散水のタイミングを逃すことはありません。
ローラー転圧について
クレーコートは、雨が降ると、雨水の浸透によって体積が膨張し、表層が軟弱になります。晴天になると土の中の水分が蒸発し、土は収縮を始めます。この時クラックが生じるのです。(但し、使用回数が増えるほど、メンテナンス回数が増えるほど、このクラックは少なくなります。)このクラックを未然に防止したり、細いクラックを補修するのがローラー転圧です。
ローラー転圧と土の水分
乾燥したコートをローラーで転圧しても意味がありません。かえって、コートを破壊することもあり、悪影響を及ぼしてしまいます。ローラーは、土が適当な水分を含んでいるときに使用してください。つまり、「散水したとき」、「雨が降った後」ということになります。
散水後のローラー転圧
散水後は、できるだけローラーで転圧してください。クラック防止につながるとともに、小さなクラックならば、知らず知らずのうちに補修されていきます。これは、土が水分を含むことにより、締まりやすくなるためです。但し、散水直後は、コートを痛めることになりますので、少し乾燥させてから転圧してください。表面の化粧砂が白く乾き、コート内を歩いてもシューズの底に土が付かないようになった頃が、最適時期です。
雨上がりのローラー転圧
雨上がりには、土が多くの水分を含んでおりコート表面がやわらかくなっているため、すぐに転圧することはできません。(ソイレックス工法のコートは例外です) 散水後のローラー転圧と同様に、少し乾燥してから転圧してください。また、雨上がりのコートは、表面の化粧砂が雨で流されていることが多いため、化粧砂を散布してからローラー転圧を行うようにしてください。
ブラッシング
プレー終了後は、必ずブラッシングするよう心がけてください。プレーによって、コート表面は、化粧砂が部分的に片寄ったり、シューズやラケット等で傷がついています。ブラッシングによって、これら小さな事柄は解決されます。また、ローラー転圧前にブラッシングをすると、もし小さなクラックが生じていても、ブラッシングによって、細かい土がクラックの中に埋め込まれ、気付かないうちにクラックを補修することができます。
プレー前
コートは乾燥していませんか? プレー中の土埃を防ぐ上からも散水しましょう。
プレー後
コートの乾燥はどうですか? 散水の必要はありませんか?
楽しませてくれたコートにありがとうの気持ちを込めて、散水、ブラッシング、ローラー転圧を励行しましょう。
使用しないとき
晴天が続いていませんか? ときどき、コート内を散歩してください。乾燥の度合いが大きいときは、散水してください。
クラックはありませんか?
雨が上がったら、乾燥の状況を見て、ローラー転圧しましょう。化粧砂が流されているようでしたら、化粧砂を散布してから転圧してください。
クラックが見つかったとき
夕方には、十分な散水をしましょう。
翌日は、コート表面の状況を見て、ブラッシング、ローラー転圧をしてください。